7、成人男性 |
キーワード
・「外食・飲酒」 ・「メタボリックシンドローム」 |
注意点
成人男性は、外食、飲酒、喫煙の割合が高く、不規則な生活になりやすい時期です。しかし、仕事が忙しくなかなか食生活に気を配れない、またはその知識がないということも多くあります。
40?74歳の男性の2人に1人はメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)が強く疑われる者又は予備群と考えられるそうです。(平成17年 国民健康・栄養調査)
外食や飲酒は、その選び方により栄養のバランスが良くも悪くもなります。選び方のコツをおさえて、無理なく健康的な食生活を送っていただきたいものです。
外食に多い1品料理は手軽ですが、炭水化物が中心でエネルギーや脂質の割合が高く、その他栄養素は不足しがちになります。理想的なのは、一汁三菜の”和定食スタイル”の日本型食生活。ご飯(主食)に汁ものとタンパク質供給源である<魚、肉、卵、大豆>のおかず(主菜)を一品、その他に野菜のおかず(副菜)を1?2品。
食事バランスガイドの活用をおすすめします。
野菜のおかずをしっかり食べることは、食事の”かさ”を増やし摂取エネルギーを減らし、肥満予防にも役立ちます。揚げ物や脂質の多い食品の回数を減らし、食事・飲酒の際には積極的に野菜のおかずを食べるようにこころがけましょう。
肥満症をはじめ高血圧、高脂血症、糖尿病などの生活習慣病は、それぞれが独立した病気ではなく内臓に脂肪が蓄積する肥満(内臓脂肪型肥満)が原因で発症する病気ということがわかってきました。
内臓脂肪型肥満によって生活習慣病が発症しやすくなった状態を”メタボリックシンドローム”とよびます。
メタボリックシンドロームの診断基準
不足しがちな栄養素
ビタミン・ミネラル類
生活習慣病予防のためには1日350gの野菜摂取が望まれます。
野菜類には、様々な栄養素が含まれています。例えば、
- β-カロテン
目や皮膚、粘膜の機能保全に役立つ。活性酸素発生を防止し、ガン、動脈硬化の予防。(ほうれんそう、かぼちゃ、にんじん、みかん など) - ビタミンC
エネルギーや各種のホルモンの生成に関与。過酸化脂質の生成を抑える。(ブロッコリー、小松菜、じゃが芋、オレンジ、柿 など) - カリウム
ナトリウム(塩分)の排泄作用があり、高血圧予防の効果。
(わかめ、こんぶ、バナナ、ほうれんそう など)
350gの野菜はかなり多いものです。意識して野菜のおかず(副食)を食べるようにしてください。手軽さでいえば、最近では野菜ジュースの種類も豊富でおいしいものが揃っています。野菜ジュースは飲んだ重量のおよそ半分を野菜としてカウントすると良いでしょう。
不足している兆候 ビタミン・ミネラル類は、不足の兆候が現れにくいことも多いですが、欠乏症としては次のようなものがあげられます。 β-カロテン(ビタミンA) 夜盲症、眼球乾燥症、皮膚角化症、骨・歯の発育障害 ビタミンC 感染に対する抵抗力低下、鉄欠乏性貧血、出血傾向、壊血病 カリウム 脱力感、食欲不振など |
成人期の食事摂取基準
文・梅山朋子
|