6.成人女性

6、成人女性

キーワード

・「ダイエット」
・「骨粗鬆症」

注意点

「成功した、しなかった」、「本当に必要か、必要ないか」にかかわらず、”ダイエット”という言葉に関心が高い女性は多いのではないでしょうか。

平成16年の国民健康・栄養調査の結果では、低体重(やせ)の女性が増加しており20代の約2割が低体重(やせ)ということです。ここからも、やせたいと願う女性が多いことがうかがえます。

一方、朝食の欠食率は、男女とも20歳代で最も高く、男性で約3割、女性で約2割になります。20歳代の一人世帯に限っては、男性で約7割、女性で約3割が朝食を食べていません。
“朝食を食べない”など1食抜きでエネルギー摂取量をコントロールしようとすると、昼食・夕食の摂取量が増えてしまったり、間食が習慣化しやすくなったりします。
結果的に栄養素のバランスが崩れ、エネルギーの代謝が悪くなったり、空腹時間が長くなるため、脂肪をため込みやすい体質になってしまいます。

“冷え”は女性の大敵ですが、欠食などによりタンパク質が不足すると冷え性を招き、エネルギー消費の効率が悪くなるそうです。ダイエットにとっても大敵ということです。

骨粗鬆症は、骨から主成分のカルシウムが溶け出して、その中にある骨組織(骨量、骨密度)が減ってしまう状態です。女性ホルモンのエストロゲンにはそれを防ぐ働きがありますが、閉経によりエストロゲンは減少してしまうため、骨粗鬆症になりやすくなってしまうのです。
そのため、骨の主な構成成分であるカルシウムを効率よく補給しなくてはいけません。吸収率は加齢とともに低下するので、最も吸収がよいとされる乳製品に含まれる乳酸カルシウムを摂るとともに、ビタミンDはカルシウムの吸収を助けてくれます。
また、ダイズ類に含まれる抗酸化物質イソフラボンは、骨からのカルシウムの流出を防ぐ作用があるので、特に閉経後の女性には有効です。

不足しがちな栄養素

カルシウム

女性は閉経後に骨粗鬆症になりやすいことを考慮して、若い世代のうちからカルシウムをしっかり摂って丈夫な骨をつくっておきたいものです。

不足している兆候
カルシウムは不足している兆候がわかりにくい栄養素です。骨粗鬆症は、甲状腺機能亢進症、糖尿病、膠原病などに伴って発症する場合もあります。
また、運動不足もその一因になります。ちょっとした段差や布団につまずくような場合も注意が必要です。

成人期の食事摂取基準20131014_成人女性

文・梅山朋子

20131010_梅山朋子先生管理栄養士

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