3、乳幼児期 |
キーワード
・乳児期(出生から1年間):「母乳」・「離乳」 ・幼児期(1歳から小学校就学前まで):「間食」・「偏食」 |
注意点
母乳育児は最も自然な栄養法です。赤ちゃんの発育、健康維持に必要な栄養素を理想的に配合しています。また、病気への抵抗力も強くしてくれます。赤ちゃんとママの心身両面の安定を図るのに最適です。
よい母乳をつくるためには、食事の基本はあっさりとした和食がおすすめです。
脂質や糖質の多い食事は母乳の質とママのおっぱいの状態を悪くします。
6ヶ月頃までは、母乳だけで栄養も水分も十分です。
離乳は、赤ちゃんが母乳やミルクのみの栄養から大人と同じものを食べられるようになるための練習期間です。12ヶ月から18ヶ月くらいまでの離乳食完了をめざします。
基本は、ご飯やパンなど消化の良い「炭水化物」からスタート。慣れてきたら野菜や果物で「ビタミン・ミネラル」、魚や豆腐で「たんぱく質」を組み合わせてゆきます。
しかし、「絶対こう」「みんなそう」という決まりはありませんから、その赤ちゃんにあったペースでゆったり進めましょう。
幼児期は消化器の容量機能が十分でないため1日1?2回の間食が必要です。
ただしこの時期は、「間食=おやつ」ではなく「間食≒食事」です。
ご飯やパンの「炭水化物」を中心に、「ビタミンや食物繊維」の補給できる果物や「カルシウム」の補給できる乳製品を組み合わせましょう。噛む力を鍛えるためにスティック野菜や干し芋などもおすすめです。
強度の偏食は栄養障害や生活習慣病のリスクを増やします。
この時期の偏食は家庭で出される食品の偏りや食習慣に影響を受けやすいので、注意が必要です。
しかし、食べられない食品を隠したり、ごまかして食べさせるより、栄養素的に似ているほかの食品が食べられるなら良しとしてほめてあげたり、ゆったり構えてはいかがですか。
「食べられなかったピーマンをプランターで育て、自分で収穫した日には食べられた」といったこともよく聞かれます。お子さんが「楽しい」と「おいしい」を結びつけられるような演出を時間をかけて探してみてはいかがでしょうか。
幼児期の食事摂取基準
参考資料
幼児向け食事バランスガイド[PDF]
文・梅山朋子
管理栄養士 |