第2回 お箸の選び方が健康に影響するってホント?

第2回 お箸の選び方が健康に影響するってホント?

自分専用箸は日本だけの文化

20131014_箸第二回

「私のお箸が見当たらない」と思ったらご家族が使っていた、なんて経験はありますか?

日本では、自分専用のお箸を決め、家族間でも共有はしないものです。けれど、”自分専用箸”は日本だけの習慣なのです。もともと神様用として日本には伝わったとされる「箸」。日本のお箸は木で作られるため、お箸には魂が宿ると信じられ、また、自分が使った箸は人に使わせないようにする気遣いから木製の割り箸(割り箸文化も日本オリジナルなんですよ!)の考えが生まれました。

お箸だけで食事をいただくのは日本だけの素敵な文化

たとえば韓国や中国では「スプーン」状のものを併用しますが「箸」だけで食事をいただく国は世界で日本だけ。作法は、韓国では、ご飯はスプーンで食べるのが正式で、器はテーブルに置いたままが美しい所作ですが、日本では、こぼさないように端を右手に、左手でお椀や器を持ち上げて食べるのが美しい作法です。
このように、文化や箸、マナー、料理も全て繋がりがあって現代に続いてきているのです。
正しい箸使いをして素敵な日本文化を大事にしたいですね。

自分に合ったお箸選びは健康や身体の美しさにも関係が

箸は「第二の手」とも言われ、食事中の手元は案外見られているもの。まず自分に合った箸を使っているか確認してみましょう。長さの目安は、親指と人差し指を直角に広げ、指先と指先を繋げた長さの約1.5倍です。これはあくまでも目安なので、自分の馴染む箸ならば構いません。ただ、箸先は細かい方が細やかな料理もつまみやすく使いやすい。また、毎日口に入れるものだからこそ、食品と同じように安全な素材、できれば自然素材のものがおすすめです。

自分に合ったお箸をきれいに使うのは美しい食べ方に繋がるコツのひとつ。また、一度に沢山食べる「ドカ食い」「犬食い」にもなりにくく、美しい姿勢で食べるので消化もいい。結果、健康や身体の美しさにも自然に作用していきますよ。

文/小倉朋子(おぐらともこ)

20131014_小倉朋子さんフードプロデューサー、「食輝塾」主宰。
企業や飲食店への事業戦略、メニュー開発、プロデュースのほか、テーブルマナーと食文化の総合教室「食輝塾」主宰。食事作法、伝統食からトレンド分析、食育、ダイエットなど専門は幅広い。「グルメ以前の食事作法の常識」ほか著書、連載、テレビ出演多数。

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20131031_リンク矢印 TOTALFOOD&HOSPITALITY 小倉朋子の公式サイト

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