5.青年期

5、青年期

キーワード

・学童期以降から18歳くらいまで:「肥満」、「摂食障害」

注意点

青年期では、男性は食物の過剰摂取、女性では運動不足などにより肥満になることがあります。この時期には自分で選ぶ食事(選食)や外食などの機会も増えてきます。
ただ単に空腹を満たす、手軽、好き、というだけで食事を選ぶのではなく、「自分の健康は自分で守る」「肥満は将来の生活習慣病のリスクとなる」という意識を青年期のうちにしっかり持つことが大切です。

摂食障害には神経性食欲不振症(拒食症)と神経性大食症(過食症)とがあり、特に拒食症は青年期の女性に多いです。
極端なやせ(標準体重より20%以上の体重減少)、不食や過食、やせ願望、無月経などがあるが病識は乏しく、普通の体重になることは太ることと考え、体重増加を拒むことが多いです。
原因は、家庭環境や対人関係やその他、様々な心理的ストレスが重ねっていることが多く、食事を受け入れてもらうのは簡単ではないと思いますが、本人の考えも尊重し信頼関係を築きながら食事摂取をすすめるようにします。しかし、生命の危険が差し迫っていると考えられる場合は入院、強制栄養も必要になります。

不足しがちな栄養素

体重増加に対応し造血も活発になります。特に女性は月経による血液の損失のほかに極端なダイエットによる動物性タンパク質不足やビタミン不足により、鉄の吸収不全が原因になっている場合もあります。
鉄分の豊富な食品とともに、良質タンパク質とビタミンCをしっかり摂取しましょう。

不足している兆候めまい、息切れ、倦怠感、頭痛など。しかし症状がみられないことも多い。貧血の診断
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鉄摂取の推定量(mg/日)
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例えば、牛肉100gで2.2mg、鶏レバー60gで5.4mg、あさり50gで3.5mg、ひじき(乾物)5gで2.8mgの鉄分が摂取できます。

青年期の食事摂取基準

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文・梅山朋子

20131010_梅山朋子先生管理栄養士

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