第1回 「乳がん」について | 2011年 2月 25日 |
女性が快適に健康な生活を送るために、乳腺と婦人科検診は一般に考えられるより若い時から必要で大切なことです。
以前、日本では乳癌が少なかったのですが、最近、急に増加しています。
日本の女性の乳癌は、欧米に比較し、若い世代から発病する事が特徴です。40代がピークで、20代・30代も珍しくありません。しっかりとした検診が必要です。
更年期以降は、マンモグラフィの検査で良いのですが、それよりも若い年代は超音波検査が必要です。
女性特有の癌「子宮頚がん」も、以前、日本では多くの方が持っていました。現在、ヒトパピローマウィルス(HPV)が関与していることが判明し、一昨年の秋に、日本でもようやく予防ワクチンの許認可がおりました。このワクチンで70%の子宮頚がんの予防ができます。残りは検診で早期発見すれば、多くの大切な子宮を失うこともなくなると予測されています。
女性が快適に健康な生活を送るために、乳腺と婦人科検診は一般に考えられるより若い時から必要で大切なことです。特に、女性は思春期に「生理」が始まり、妊娠や出産、若令化した更年期障害、そして閉経があり、男性と異なり、体はドラマチックに変化します。変化は「病」のキッカケであったりしやすいのです。
医学博士 仲 眞美子(なかまみこ)プロフィール
昭和50年 東京医科大学医学部卒業。 東京医科大学大学院医学研究科内科学専攻博士課程修了後、社会保険蒲田総合病院内科医長、(社)伊勢崎佐波医師会病院成人病検診センター長などを務め、平成18年度よりイーク丸の内で院長として勤務。
日本リンパ網内系学会評議員、日本総合健診学会評議員、日本内科学会、日本人間ドック学会、日本産業衛生学会の各学会に所属。NPO法人「地球は食卓」理事。
著書に『からだの百科』『医療薬学』『ヘルスチェックアップ』『これからの健康づくり−基礎から実践までのガイドブック』 がある。